第231章 感動

病室は、再び死のような静寂に包まれた。

ウォール街のエリート、エネルギー大手の幹部。その輝かしい肩書きを持っていた男が、わずか数日で世界的な指名手配犯へと転落したのだ。

葉山立夏は、西園寺京夜を見つめた。

彼の表情は相変わらず穏やかだったが、その底知れぬ瞳の奥には、氷のような冷徹な光が走っていた。

「飼い主に捨てられた狂犬は、新たな飼い主を探すものだ」

西園寺京夜はタブレット端末を七尾敦に返し、淡々と言った。

「それに、かつて自分に恥をかかせた敵には、より狂気的に噛みついてくるだろう」

彼の視線が葉山立夏に向く。

「七尾敦、通達しろ。葉山社長のセキュリティレベルを最高ランクに...

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