第245章 彼女の旅立ちを惜しむ

葉山立夏はしばし沈黙し、居並ぶ役員たちの頭上へと視線を滑らせた。

「かつて私は自分のチームにこう言ったわ。足元に金鉱脈があるなら、すべきことは最速でその山を掘り尽くし、最も高い壁を築き上げることだと」

彼女の声に、ほんのわずかな柔らかさが滲む。「でも今日、一つ付け加えさせて。金を掘り出した後は、それを使って何をするのかを考えなければならないと」

「『天工プロジェクト』の使命は、世界のために未来を点灯すること。けれど、奇跡を創り上げる人間が、奇跡の影の中だけで生きていくわけにはいかないの」

立夏は立ち上がり、その場にいるすべての取締役に深く頭を下げた。「『葉山グループ・エネルギー』はす...

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