第256章 彼を愛するのをやめたことはない

彼は視線を戻し、空になった自身の腕の中を見下ろすと、胸元にそっと手を触れた。

そこにはまだ、彼女の髪の感触と温かな体温が残っているかのようだった。

半ばして、彼は低く笑い声を漏らした。

その笑い声は、すべてを掌握したかのような心地よい響きを伴って、がらんとした部屋にこだました。

……

『プロメテウス』の拠点へ潜入する前夜。

夜の帳が深く下りていた。

葉山立夏は西園寺京夜のマンションを訪れ、作戦の最終確認を行っていた。

「七尾敦からの情報によると、この個人所有の島は三年前にケイマン諸島のオフショア法人によって買い取られている。表向きはエコツーリズムの開発ということになっているが...

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