第282章 道中気をつけて

「特にグループが転換期を迎えるこの重要な時期において、私たちは多くの新しい友人から貴重なご支援を賜りました。ここで、私は『立夏グループ』、そしてその創業者である葉山立夏氏に、特別な感謝の意を表さなければなりません」

会場がどよめいた。

記者席から再びシャッター音が狂ったように鳴り響く。無数の視線が、西園寺京夜と葉山立夏のあいだをせわしなく行き来した。

この惜しみない感謝の言葉。「立夏グループ」をこれほど重要な位置づけにするその重みを、その場にいる誰もが推し量っていた。

葉山立夏は少しも恐縮することなく、ただ静かにその視線を受け止めた。

西園寺京夜が言葉を終えると同時に、彼女は手にし...

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