第51章 彼女の説明、彼は信じるか?

指先は氷のように冷たく、彼女を戒めるように触れていた。

「よりによって、俺の監視を撒いて葉山蓮の元へ駆け込んだ途端に病気で倒れるとはな。葉山立夏、一体どういう芝居のつもりだ?」

「ちが……います……」

立夏の頬を、涙と冷や汗が混じり合って伝い落ちる。弁明しようとしたが、胃を襲う激痛に言葉が続かない。

「本当に……痛い、んです……」

「痛い、だと?」

西園寺京夜の視線が、彼女の蒼白な顔を冷ややかに舐めた。その唇が残忍な弧を描く。

「俺には、心が痛んでいるようにしか見えないがな」

彼は拘束を解いて立ち上がると、緩慢な動作でシャツのカフスボタンを外し始めた。袖を肘まで捲り上げ、引き...

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