第78章 彼女はどれほど絶望したことか

彼は振り返り、血走った目で背後の執事を睨みつけた。

「この部屋の、一ヶ月以上前のゴミはどうした」

執事は主の狂気じみた形相に怯え、震え上がりながらしどろもどろに答える。

「旦那様……ゴミは……その日のうちに処分しておりますので、とうに……運び出されて……」

とうに、運び出された。

その言葉が、彼の中に残っていた最後の一縷の望みを断ち切った。

西園寺京夜の体がぐらりと揺らぐ。

いや、彼女なら残しているはずだ。

葉山立夏という女は、どうしようもなく頑固だ。

一度こうと決めたら、テコでも動かない。

あんなにも重要なものを、ゴミとして処理させるはずがない。

必ず拾い戻している。...

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