第108章

***テッサ視点***

その問いかけは、まるで煙のように宙を漂っていた――目に見え、分厚く、無視することなど不可能なほどに。

セスはまるで、前触れもなく感情の整理という名の書類の山を目の前に叩きつけられたかのような顔をしていた。

彼は咀嚼する動きを完全に止め、視線を横に滑らせてエリンを見たかと思うと、すぐに手元の食事へと目を落とした。まるで、口に出す準備ができていない答えが、そこに書かれているとでもいうように。

沈黙。

最悪の種類の沈黙だ。

途端に、後悔が押し寄せてきた。

私、なんてことを?

どうしてあんなことを口走ってしまったの?

脳が止めるよりも先に口が動いてしまっていた...

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