第129章

テッサ視点

私の全身は彼の下で震えていた。抑えきれない快感の波が、体中を駆け巡る。

ケインは私をまるで壊れ物のように大切に抱きしめながら、同時に、一生待ち続けた獲物を前にしたかのように貪った。極上のご馳走を見つけた飢えた男のように!

私の肌を這う彼の唇の動きは、執拗でありながらも、どこか崇拝めいていた。私の体の隅々まで崇め、肉体だけでなく魂までも味わい尽くそうとしているかのようだった。

指がシーツを強く握りしめる。彼の舌のリズムに翻弄され、頭を左右に振る。自分の体がこんな感覚を知っていたなんて、思いもしなかった……。

息が止まり、背中が勝手に反り返る。「ケイン……」切なく、彼...

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