チャプター 26

テッサ視点

親友に会って励ましたいという思いで、今朝は目覚めた瞬間にベッドから飛び起きた。

シャワーを浴びて着替えを済ませると、エリンのために予備の服もとっさに掴んだ。彼女も着替えが必要かもしれないから。

ドアへと駆け寄り、空いている方の手でノブを掴む。ひねって勢いよく開け放った瞬間、目の前に立ちはだかる硬い胸板に激突してしまった。

衝撃で後ろに尻餅をつき、抱えていた服が辺り一面に散らばる。「おやおや、てっきり寝坊助さんかと思っていたよ!」ケインの豪快な笑い声が降ってきた。彼は屈みこむと私の肘を掴み、引っ張り上げて立たせてくれる。

「ち、違うもん! 今日はすっごく...

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