チャプター 32

アシュトン視点

彼女たちは俺の後について階段を降りてくる。俺は二人をリビングルームへと案内したが、彼女たちは黙ったまま、好奇心と不安が入り混じった視線を互いに交わし合っていた。

俺とテッサの間には、まだわだかまりが残っている。招かれざる女たちが現れた件についてはできる限りの謝罪をしたが……今、俺にできるのは二度と同じようなことが起きないようにすることだけだ。

「急なことになってすまない。二人の到着はもっと遅くなると思っていたんだがな! こちらは俺の親友であり従兄弟のタロン、そして彼の人間の伴侶、アリアナだ」

俺は脇に退き、テッサとエリンがアームチェアにゆったりと腰掛...

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