チャプター 48

ケイン視点

セスと共に「選択の儀」へ向かう道すがら、期待感が電流のように血管を駆け巡っていた。停滞していた俺の人生に、ついに最大の変化をもたらす時が来たのだ。

今日こそ、テッサとの関係を正式なものにする日だ。初めて見た瞬間から――あの時、彼女がどれほどボロボロな姿だったとしても――俺の心を奪ったあの娘だ。俺には分かっていた。

つい最近、殺してやりたいほど俺を苛立たせたことはさておき、俺は彼女以外と付き合う気などさらさらない。それが最終決定だ。彼女ほど地に足がついていて、この地位にふさわしい女は他にいないのだから。

今日は最高の日になるはずだ。もちろん、あの忌々しい祭...

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