第107章

私は立花謙一と共に上階へと向かった。

部屋の入り口に立った瞬間、ベッド脇の安楽椅子に腰掛けた周防春香が目に入った。その顔は、血の気が引いて蒼白だった。

周防春香も私に気づいたようだ。その瞳の奥に明らかな怒りの色が走ったが、他の者たちの手前、ぐっと飲み込んだようだった。

立花の祖母は不満げに私を睨みつけると、佐川元衡に向かって言った。

「全員揃いましたよ。発表なさい」

佐川元衡は複雑な眼差しで立花謙一を一瞥し、封印された鑑定報告書を開封した。

「結果はこちらに。やはり、大旦那様と大奥様が直接ご覧になるのがよろしいかと」

嫌な予感がした。

祖母は報告書を受け取ると、待ちきれない様...

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