第140章

私立探偵と顔を合わせるなり、私は即座に調査結果を問い詰めた。

「小林さん、周防春香が北城に戻ったばかりの頃、他県ナンバーの車が彼女を迎えに来ていました。車内には一人の男がいたんですが、この写真に見覚えはありませんか?」

最初は立花謙一かと思ったが、写真を受け取って意外に思った。

立花謙一ではない。

「知らない顔ね」

写真の男はなかなかの美男子だが、全身からどこか退廃的でふざけたような雰囲気が漂っている。

胸元には刺々しい黒いタトゥーがあり、まるで暴力団員のようだ。

どう見ても、お淑やかな雰囲気の周防春香とは住む世界が違う。

「こいつは誰?」

探偵は首を振った。

「現在調査...

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