第148章

私は顔を背け、彼女を無視しようとした。

だが、周防春香は私を逃がそうとはせず、わざとらしい心配顔で問いかけてきた。

「小林紗夜、その頭はどうしたの? いい気味……じゃなくて、どうして怪我なんてしたのかしら?」

私が無視を決め込むと、彼女は猛然と顔を近づけ、無理やり私の顎を掴んで自分の方を向かせた。

「どうして黙っているの? まさか負けを認めて、死にたくなったとか?」

「頭、おかしいんじゃないの」

私は厭わしげに彼女の手を振り払った。

周防春香はふふっと笑う。

「そんなに酷いこと言わなくてもいいじゃない。私たちはただの恋敵であって、本当の仇ってわけじゃないんだから」

「でも、...

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