第159章

「まさか、小林紗夜の仕業じゃないか? この場にいる人間で、動機があるのは彼女くらいだしな」

「全くだ。よりによって婚約発表の場にスキャンダルを持ち込むなんて、周防春香を社会的に抹殺する気満々じゃないか」

「そんなことができるのは、周防春香に深い恨みを持つ人間だけだ。つまり、小林紗夜しかいない」

周囲は勝手な推測を並べ立て、無理やり私に罪をなすりつけようとしてくる。

壇上の周防春香が安堵の息を漏らしたのが見えた。彼女は故意に、矛先を私へ向けようとしているのだ。

私が否定の声を上げようとした、その時だった。立花謙一が口を開いた。

「お前は、この映像が偽物だと言うんだな?」

緩んだば...

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