第173章

「あの周防春香って女、本当に頭に来る。男の子を妊娠したのをいいことに、父さんにブランド品をねだってばかりなの。それも、一度に数千万円単位でよ」

「最近はもっと図々しくなって、なんとここの家を欲しがってるの。自分名義にしろって」

周防春香が野心家だとは知っていたけれど、まさかそこまでとは思わなかった。

いきなり海宮の屋敷を欲しがるなんて。

ここは北城でも指折りの高級別荘地だ。金があれば買えるという代物ではない。

「でお父様は、頷いたの?」

立花青葉は首を横に振った。「まさか。父さんは子供のことは大事にしてるけど、馬鹿じゃないわ」

私は同意して頷いた。立花正真は立花謙一に頭が上がら...

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