第21章

病院。

周防玉輝に傷の手当てをしてもらい、私は彼と共に病院を後にした。

帰り道、私の頭の中は去り際に立花謙一が残した言葉で埋め尽くされていた。

『俺を騙して負けさせたくせに』

『これ以上俺を信じるとろくな死に方をしないぞ』

その言葉の裏には、私の知らない別の意味が隠されているような気がしてならない。

「紗夜、まだ立花謙一のことを考えているのか? すまない、さっきはつい手が出ちまった。あいつがあまりに理不尽だったから」

ロビーに着くと、周防玉輝が立ち止まって説明した。

私は首を横に振った。

「先輩、責めてなんかいません。ただ、ちょっと用事があるので、ここでお別れします」

周...

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