第212章

「間違っているんじゃないか? 小林紗夜はうちの身内でもないのに、なぜ母さんが彼女と二人きりで話したがるんだ」

立花正真が真っ先に異議を唱えた。

医師は彼を一瞥し、きっぱりと言い切った。

「お伝え間違いではありません。立花大奥様は間違いなく、小林紗夜様にお会いしたいと仰っています」

立花正真は顔を曇らせ、怒りと不満の入り混じった目で立花謙一を睨みつけた。

「立花謙一、よくもやってくれたな」

その当てつけがましい物言いに腹が立ち、言い返そうとした矢先だった。

立花爺さんが先手を打った。

「正真、お前は母親のやり方に不満があるのか? それとも、若造に出し抜かれたのが気に入らんのか」...

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