第215章

私は振り返ることなく、冷たく突き放した。

「その必要はないわ。あなたと話すことなんて、何もないもの」

リビングに入ると、両親が揃って私の帰りを待っていた。

私の姿を認めるなり、二人は足早に歩み寄り、検査の結果を急かして尋ねてきた。

「新谷先生によれば、紗夜の体は大事に至っていないそうです。外傷性関節炎も目に見えて快方に向かっており、このままいけば、そう遠くないうちに完治するだろうとのことでした」

背後から、立花謙一の落ち着いた声が響いた。

その言葉に、両親の顔がぱっと明るく晴れ渡った。

母は満面の笑みを浮かべる。

「本当によかった。紗夜の具合が悪化するんじゃないかって、ずっと...

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