第229章

二人の視線には気づいていたが、あえて無視を決め込んだ。

「ありがとう、小林紗夜」

四番目の選手が小声で礼を言い、自身の三十秒間のパフォーマンスに入った。

十九分という時間は、あっという間に過ぎ去った。

この三十秒のソロパートは、一曲を踊り切るよりも遥かに体力を消耗する。

すでに多くの選手が息を弾ませていた。

第三ラウンドの曲が始まるとプレッシャーは倍増し、ミスを犯す者が続出する。

それに伴い、スポットライトが次々と消えていく。

第四ラウンドの音楽が鳴り響く頃には、ステージに残る者は三分の一にまで減っていた。

極限のプレッシャーと激しい体力消耗により、私自身も限界を迎えつつあ...

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