第23章

数分待っても、誰も私に挑戦しようと手を挙げる者はいなかった。

松本千秋は呆気にとられた様子で、最初に異議を唱えた女子生徒の背中を慌てて押した。

「あんたたちが行かないなら、あんたが行きなさいよ! これ、国際バレエコンクールなのよ? 四年に一度しかないの。このチャンスを逃したら、一生後悔するわよ!」

その言葉に心を動かされたのか。

その女子生徒が、私に向かって歩き出した。

周囲の人々が自然と後ずさりし、私たちの間に広い空間が生まれる。

「課題は何にする? 古典(クラシック)のヴァリエーション? それとも超絶技巧(テクニック)? あるいは特定の楽曲の振り付けにする?」

私は自ら問い...

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