第239章

胸がぎゅっと締め付けられた。これは、私が飲むはずの薬?

どうして全く記憶にないのだろう。

呆然としていると、母が突然私の手を強く握りしめ、少し緊張した声で言った。

「紗夜、もしかして忘れたの?」

その瞬間、真っ白だった脳裏にいくつもの記憶の欠片が閃いた。

そして、思い出した。

それと同時に、心臓がドクリと重く沈み込む。

また発作が起きたのだ。

母に悟られないよう、私は慌てて取り繕った。

「忘れてないよ。さっき火傷しちゃって、その拍子に薬を落としちゃったの」

「そうなの?」

母は少し疑わしげだ。

「でも、火傷したなら、薬はシンクか調理台に落ちているはずじゃない?」

私...

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