第26章

爆発しそうになった感情を、私は無理やり飲み込んだ。

ぶっきらぼうに周防春香へ尋ねる。

「何の用? ついて来ないでよ」

周防春香は腕を組み、いかにも傲慢な態度で鼻を鳴らした。

「小林紗夜、ご両親の話、聞かせてもらったわ。哀れなものね。娘がもう立花謙一と結婚できないとも知らずに」

「ねえ、今すぐ教えてあげましょうか? ぬか喜びなんて可哀想だし」

「ふざけないで!」

他のことなら我慢できる。でも、両親に関わることだけは、絶対に彼女の好き勝手にはさせない。

「両親に伏せているのは、私と立花謙一が話し合って決めたことよ。私たちの邪魔をするなら、立花謙一が黙っていないわ!」

「小林紗夜...

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