第28章

「さあ、どうぞ入って」

「お爺様、まだお体が本調子ではないのに、どうしてわざわざ……」

母の声を聞き、私は慌てて感情を押し殺し、悟られないように努めた。

顔を上げると、執事に車椅子を押された立花のお爺様が入ってくるのが見えた。私はすぐに体を起こそうとしたが、お爺様に制止された。

「動かなくていい。寝ていなさい」

私は再びベッドの背もたれに寄りかかり、小さな声で「お爺様」と呼んだ。

「医者は寝ていろと言っただろう? なぜ起き上がる? 目眩はしないか?」

私が座っているのを見て、父が慌てて駆け寄ってきた。

私は首を横に振った。「大丈夫よ。ずっと横になってると逆に辛いから、座ってる...

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