第53章

その瞬間、会議室は蜂の巣をつついたような騒ぎになった。

「えっ、その話、本当なの!?」

「あの世界ランク一位のロイヤル・バレエ団よ! そのオーディション資格を取れるなんて、春香すごすぎ!」

「そうよ、多くのダンサーが一生かけても手に入らないチャンスなのに。君って本当に神がかってる、私たちの憧れだわ!」

私はドアの外で、皆が周防春香を称賛する声を聞きながら、思わず眉をひそめた。

周防春香と佐川団長の企みは失敗したはずなのに、どうしてオーディションの資格なんて手に入ったの?

まさか、あの二人がまた別の裏取引でもしたというの?

それとも、立花謙一のコネを使ったのかしら?

私はゆっく...

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