第66章

先輩のその問いかけで、私が舞踊団を追い出されたことが彼に知れ渡ったのだと悟った。

恥ずかしさと苦しさが入り混じった感情が、胸の奥から込み上げてくる。

「どうした、黙り込んで。言わなければバレないとでも思ったのか?」

彼の声には、わずかに怒気が滲んでいた。

私は思わず気まずくなり、視線を落とす。

「そんなこと思ってません。今日、先輩に相談しようと思ってたんです。ただ、まだ言い出せなくて」

少しの間をおいて、彼が溜息をつくのが聞こえた。

「てっきり、僕と距離を置きたくて、手出しされたくないのかと思ったよ」

私は慌てて首を振った。

「まさか。事態が急すぎて、それに来週は決勝だし、...

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