第34章 不動産屋で部屋を借りる

夜の藤原真央は怒りで眠れずにいた。布団の中で寝返りを打ちながら、塚本恭平のあの横柄な態度と命令口調が頭から離れなかった。

「身分をわきまえろだって？」

塚本恭平にそんなことを言われるのはこれが初めてではない。互いに利益のある取引関係のはずなのに、どうして自分が下に見られなければならないのか。まるで彼に飼われている鳥みたいじゃないか。

スマホを開くと、塚本恭平のアイコンが光っていた。

「明日、滝谷慎吾が天文学の友人を連れて翔太に星の勉強を教えに来る」

藤原真央は眉をひそめた。いつの間に先生を手配したのか。この男、嘘をついているんじゃないだろうか。

「信じられないなら翔太に聞けばいい...