第111章

会場中の視線が、藤原承弦へと吸い寄せられた。

――いや、今の、聞き間違いじゃないよな?

1億5000万で、絵を一枚?

さっきの分も合わせたら、2億超え……?

さすがに「この子と何か関係があるんじゃ」と疑いたくもなる。周囲が何度も二人を見比べて――なぜか、ちょっと似ている気さえしてくる。

錯覚だ。きっと錯覚。金額の衝撃で目がおかしくなってるだけだ……。

その横で、例の婆さんがぶつぶつと悪態をついた。

「この子のご家族と知り合いたかったのに、あんたが台無しにしたんだよ」

藤原承弦は冷たく口元を吊り上げただけで、返事もしない。

そしてオークションマネージャーが槌を打ち下ろす。

...

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