第116章

「そうね」赤井弦子は名残惜しそうに、ふうと息をついた。

この三年、互いに忙しくて、こうして腰を据えて話す時間なんてほとんどなかった。

取り留めもない話をだらだら続けているうちに、気づけばもう深夜だ。

林田朔夜は酔った赤井弦子を支えて寝室まで連れていき、それからそっと萌子と一辰の部屋へ向かった。

二人とも、すやすやと眠っている。

ベッドの端に腰を下ろし、朔夜はしばらく見つめた。胸の奥がいっぱいになる。愛おしくて、いくら見ても飽きない。

身をかがめ、二人の頬にそれぞれ軽くキスを落としてから、音を立てないように扉を閉めた。

夜中、赤井弦子が目を覚ました。

二日酔いの頭痛がずきりと走...

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