第133章

藤原承弦は、萌子の頬に残った涙をそっと拭ってやった。

そしてポケットから、紐の付いた小さな携帯電話を取り出し、萌子の首にかけてやる。

「おじさんからのプレゼントだ。ここに、おじさんの連絡先が入ってる」

「……会いたくなったら、いつでも連絡しな」

萌子はしゃくり上げるのを少しずつ止め、俯いたまま小さな手でピンク色の携帯を包み込み、くるくると裏返して眺めた。

連絡先はひとつだけ。表示名は――「藤原パパ」。

涙はまだ乾いていないのに、口元だけがふわりと弧を描く。

雲おばさんは感激したように藤原承弦へ笑いかけた。

「本当に……ありがとうございました!」

「萌子のこと、ちゃんと見てて...

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