第141章

伊達敏乃を家まで送り届けたあと、日野伊風は休む気になれなかった。

療養院を経営している友人に電話を入れ、翌日には伊達敏乃の祖母を転院させられるよう段取りを確かめる。

一方で、赤井お婆さんの転院手続きはすでに済んでいた。

時間も遅い。林田朔夜と赤井弦子は病室に残り、赤井お婆さんに付き添って一晩を明かし、翌朝早くに移ることにした。

病室にはちょうどベッドが二つ空いていて、二人は赤井お婆さんを挟むように、それぞれ片側に横になる。

夜は静かだった。心電図モニターが、ときおり「ピッ……」と小さく鳴るだけ。

赤井弦子は寝返りを打っても眠れず、さっき日野伊風が冷えた顔で「お前はわがままだ」と言...

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