第152章

深夜0時。赤井弦子はようやく、あの邸宅へ戻ってきた。

物音に気づいた林田朔夜が、階段を下りてくる。

「こんな時間まで……どこ行ってたの? それに、顔……赤いよ」

赤井弦子は反射的に視線を逸らし、俯いたまま曖昧に答えた。

「車で……ちょっと風に当たってただけ。泣きすぎたから、赤くなったのかも」

朔夜は深く疑いもしない。弦子の腕を取って、そのままワインセラーへ引っ張っていく。

「ほら、飲もう。今日は飲んでいい日でしょ」

「弦子が一番好きな赤、ちゃんと開けておいた。今日はちゃんと祝うの。泣くことなんて何もない!」

姉妹で、こんなふうに腹を割って話すのは久しぶりだった。

朔夜の胸に...

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