第166章

ネットで調べられることは、たぶんもう全部見尽くした。調べても出てこない部分は――当事者にしか分からないのだろう。

一辰は小さく息を吐いた。

曾祖母さんにも、おばちゃんにも聞けない。まして母さんになんて、聞けるはずがない。

この疑問は、しばらく胸の奥にしまっておくしかなかった。

*

教会。

藤原承弦は萌子に別れを告げ、通話を切った。

顔を上げた瞬間、勢いよくこちらへ歩いてくる林田朔夜が目に入る。

――本気で怒っている。

藤原大奥様の遺灰は、いまこの教会に仮安置されている。朔夜だって、本当は大奥様の静けさを乱したくなどなかった。

けれど――。

朔夜は両手を合わせ、心の中で短...

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