第18章

太田強の顔の肉がぴくり、ぴくりと引きつった。やがて観念したように身を横へ逸らす。

「……中で話す」

一行は隣の敷地際にある仮設の会議室へ入った。

太田強とその手下二人が片側に座り、林田朔夜と遠藤暁星が向かいに座る。太田が連れてきた数十人も散らず、どやどやと扉の外に固まったままだ。

「林田嬢」

太田強は額の汗をぬぐい、作ったように口角を上げる。

「やるじゃねえか。だが忠告しとく。引き際ってのがある。こっちの後ろには……森本社長がいる。あの人を敵に回して、S市で無傷で済んだやつはそういねえ」

林田朔夜は答えない。

ハンドバッグを机に置き、中からきっちり折られた契約書の控えを取り出...

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