第20章

会食の約束は、S市にある地元のレストランだった。

林田朔夜が着いたときには、長島心月と姫路雨音がすでに窓際の席に座っていて、二人で小声の会話を交わしていた。

長島心月は相変わらずきっぱりしたショートヘア。シンプルなグレーのパーカーに身を包み、目の光は澄んでいて強い。

姫路雨音は大きめのチェックシャツに身を縮めている。黒縁眼鏡の奥の視線はどこか遠慮がちで、指先が無意識にテーブルをこつこつと叩いていた。

「朔夜さん!」

長島心月が笑って手を振る。姫路雨音も顔を上げ、眼鏡を指で押し上げてから、少し照れたように笑った。

三人で席を囲むと、湯気の立つ料理が次々と運ばれてくる。

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