【第22章】
周防島一が駆け寄り、林田朔夜の身体をしっかりと受け止めた。
「林田朔夜、起きろ」
焦りを隠しきれない声だった。
誰かに抱えられている感覚がして、朔夜の意識が少しずつ浮上してくる。
「寝るな。救急車がもうすぐ来る」
頭上から落ちてきた声。
目を開けると、周防島一の顔がすぐそこにあった。瞳の奥にあるのは、朔夜が今まで見たことのないほどの心配――そして恐怖の残り香。
「……周防さん」
掠れた声が喉を擦る。
「喋るな」
周防島一は彼女を抱えたまま、大股で外へ向かう。
「体力、残せ」
けれど朔夜は、どうしても口を開いてしまった。好奇心と驚きが半分ずつ。
「……どうして、ここに...
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