第42章

これが名門というものだ。

誰かが手を下し、誰かが刃を渡し、誰かが冷めた目で見物をし、誰かが身代わりになって幕引きをする。

黒は白に塗り替えられ、白は黒に染め上げられる。

上にいる者はいつだって上にいて、全身無傷で逃げおおせる者も、いつだっている。

そして彼女は、巻き込まれた部外者じゃない。

あのおばあ様が偶然現れなければ――今日、嵌められて終わっていたのは、十中八九、自分だった。

「謀害」の罪で釘づけにされ、あとはゴミみたいに処理される。そんな結末が、目に浮かぶほどはっきりと。

急に、すべてがくだらなくなった。吐き気がするほど、不快で。

もう一秒たりとも、ここにいたくない。

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