第13章

米崎梨央は眉をひそめた。こんなタイミングで、この男がなぜここにいるのか分からない。

足を止めることなく、そのまま屋敷の敷地へ入ろうとする。

あからさまに無視され、早宮悠人の瞳がわずかに陰る。彼は前へ出て、もう一度彼女の行く手を塞いだ。

「待ってくれ。ずっと君を待ってた。わざわざ車でここまで来たのは、話したいことがあるからだ」

悠人が手を伸ばした瞬間、梨央は身体をひねって触れさせない。

他人に向けるみたいな冷たい声。

「何か用? 早宮さん」

その態度が胸に刺さって、悠人の喉がきゅっと詰まる。ぎこちない薄笑いを作り、声を落とした。

「ただ、様子を見に来ただけだ。農場の暮らし……本...

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