第17章

米崎梨央は思わず、新村慎之介のほうへ無言で視線を投げた。

いつから自分が「こいつの女」になったというのか。

一瞬で空気が、ぱたりと凍りつく。

早宮悠人も一歩も引かなかった。

ここは衆目の集まる自宅の家宴だ。そこで新村慎之介に連れてきた連中に押し切られるなど、面子が立たない。かといって退かなければ、秩序維持のために置いている護衛たちは、どう見ても新村慎之介の相手にならない。どちらに転んでも格好がつかない。

にっちもさっちもいかず膠着した、そのとき。

渋みを帯びた声が割って入った。

「もういい。お前たち、何をしている」

全員が驚いて振り向くと、いつの間にか早宮のお爺さんが二階から...

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