第25章

米崎梨央は足を止めたかと思うと、振り返りもせずそのまま立ち去った。鈴木明哲の言葉など、最初から相手にしていない。

鈴木明哲はその背中を睨みつけ、悔しさで顔を真っ赤にしたものの、打つ手はなかった。

ただ、米崎梨央が出入口の向こうへ消えていくのを、呆然と見送るしかない。

その頃、米崎梨央はちょうど会社のビルの下に着いていた。

硬かった表情がふっと崩れ、こらえきれずに「ぷっ」と笑みが漏れる。

米崎梨央はニヤリともつかない顔で光を横目に見た。

『スカッとした?』

光はますます楽しそうに笑った。

『したに決まってんだろ。普通のスカッとじゃねえ、無敵レベルだ。おじいさまが一番大事にしてた...

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