第67章

米崎雪美はほっと息をつき、感謝の涙をこぼした――かと思うと、くるりと白目をむいて、その場に倒れ込んだ。

数人がてんやわんやで雪美を病院へ運び込む。

米崎梨央は一目で「また演技だ」と見抜いたが、相手にする気にもならない。救急車の手配だけは形だけ済ませ、そのまま帰宅した。

ところが翌朝早く、鈴木グループに異変が起きたという知らせが、梨央の耳に飛び込んできた。

鈴木グループの幹部たちが次々と電話を寄こし、繋がるなり切羽詰まった声で叫ぶ。

『米崎様、大変です! 影越という投資ファンドが、関東市場のうち当社の一部事業を狙って、悪質な買い占めを仕掛けてきています!』

『動きが尋常じゃありませ...

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