第70章

米崎雪美は踵を返して逃げようとした。だが黒服の男が二人、左右から腕を取って動きを封じ、そのまま隣の個室へと連行する。

個室の中では、鈴木朱音が数人の女に床へ押さえつけられていた。服は剥ぎ取られ、最後に大事なところを隠す下着だけが残っている。

髪はぐしゃぐしゃ、顔つきもやつれ、まるで路上の物乞いみたいな有り様だった。

『何するの! 放して! あんたたち誰よ!』

朱音は頭を上げることすらできず、押さえつけられたまま喚き散らす。

その光景に雪美は息を呑み、指先ひとつ動かせなかった。

先頭に立つ女が朱音の写真を撮り、鼻で笑う。

『鈴木朱音。自分が何をやらかしたか、分からないわけじゃない...

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