第19章 彼女と食事をする

高坂詩織はその髪の毛をゴミ箱に捨て、何事もなかったかのようにシャワーを浴びに行った。

別荘に戻るとやはりずいぶんと気が休まり、下腹部の痛みも先ほどより和らいでいる。

浴室から出た高坂詩織は、やはり一条彰人に媚びを売っておくべきだと思い直した。

今日かけた電話は明らかに効果がなかったし、先ほどは彼の求めを拒絶してしまった。

高坂詩織は眉をひそめ、少し考えた後、キッチンへと向かった。

一条彰人はこの時間に戻ってきたのだから、まだ食事をしていないはずだ。

彼女はキッチンでしばらく忙しく立ち働き、七時過ぎにはテーブルに四菜一汁を並べ、さらに旬の果物を盛り付けた一皿も用意した。

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