第38章 良い次の家を見つける

二人はすでに食事を終えようとしており、今はデザインのことについて雑談を交わしていた。

桐谷和臣は高坂詩織が少し躊躇しているのに気づき、彼女に頷いてみせた。「電話か? 出るといい」

「気楽な食事なんだから、電話に出るのをためらう必要もないだろう」

桐谷和臣のからかうような声に、高坂詩織は顔を赤らめ、ついでに携帯を手に取って軽く振ると、個室を出て行った。

「もしもし?」

深呼吸してから電話に出ると、案の定、向こうから男の声が聞こえてきた。

「今どこにいる?」

まるで詰問するような、遠慮のない態度だった。

高坂詩織は正直に答えようと思ったが、先日の一条彰人の言葉を思...

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