第40章 誰かが彼女を探している

「どうして高坂詩織を連れて行くんですか?」

洗面所から出てきたばかりの中山佳穂は、高坂詩織が囲まれているのを見て、慌てて駆け寄ってきた。

隣にいたマネージャーが素早く彼女を制止する。「お前が口出しすることじゃない。関わるな」

中山佳穂は呆然と立ち尽くし、どこかやりきれない様子で遠くの高坂詩織を見つめる。二人の視線が交わったとき、高坂詩織は同僚の瞳の奥に心配の色が浮かんでいるのをはっきりと見て取った。

彼女はただ、笑顔を絞り出す。「わかりました。具体的な調査とのこと、ご一緒します」

車に乗せられた時も、高坂詩織はまだ少し呆然としていた。

通報を受けて事情聴取をするとのこと...

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