第104章 後ろから彼女を抱きしめる

鈴木莉緒は彼が話に乗ってくるとは思わず、驚いた。

森遥人は目を細める。「本当か?」

「くだらない。あなたがここで寝たいなら、寝ればいいじゃない」鈴木莉緒はもう彼と張り合う気も失せていた。どうせ彼が何かしてくるわけでもない。

鈴木莉緒は彼のことを、そこまで警戒はしていなかった。

自分が誘いさえしなければ、彼の心は水のように静かなのだ。

再び横になると、彼女は反対側を向いて目を閉じた。

それを見て、森遥人は灯りを消し、彼も横になった。

仰向けになり、頭を傾けて女のほうを一瞥すると、深く息を吸った。

鈴木莉緒はその呼吸音を聞き、心臓がキュッと締め付けられるのを感じた。

森遥人が何か...

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