第121章 彼は一晩中外で待っていた

鈴木莉緒は携帯電話を手にしていた。ただの冷たい機械に過ぎないはずが、森遥人の危険性をひしひしと伝えてくる。

彼女は返信しなかった。

一日逃げれば、また一日。

今夜、森遥人をドアから中に入れる勇気はなかった。彼を招き入れたら、ただでは済まない気がしてならなかったのだ。

いっそ携帯の電源を切ってしまおう。メッセージを送ってこようが電話してこようが、無視すればいい。

ベッドの上で何度も寝返りを打つ。目を閉じると、森遥人から送られてきた最後のLINEが脳裏に浮かんだ。

いつまで彼を拒否し続けられるだろう?

鈴木莉緒は再びぎゅっと目を閉じ、考えないようにした。

二枚のドアを隔てて、外の物...

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