第157章 人間は生死以外、大したことはない

静香と莉緒は、二人とも気分がすぐれなかった。

一晩中、その場にいた誰もが眠れずにいた。

「親は子を一番愛しているって言うけど、どうして私にはそれが少しも感じられないんだろう。一番温かいはずの場所なのに、なんだか息が詰まりそう」静香はベッドに仰向けになり、心の中の疑問を静かに吐露した。

莉緒は彼女の方へと首を傾ける。カーテンの隙間から差し込む月明かりに、静香の目尻に光るものが微かに見えた。

「愛し方が間違ってるのよ」莉緒は寝返りを打ち、腕を枕にした。「あの世代の人たちって、どうやって人を愛せばいいのか知らないの。自分が正しいと思うやり方で、後の世代を縛り付けてるだけ」

静香は、理解すべ...

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