第165章 後ろから抱きしめて、さらに衝動的に

遥人は物音でぱっと起き上がった。

暗闇の中、彼らはお互いの存在を確かめ合った。

遥人が明かりをつける。

「どうした?」遥人は彼女の顔色が優れないのを見て、布団をめくってベッドから降り、彼女の目の前まで歩み寄った。そっとその額に手を当てると、少し冷たかった。

莉緒はその手を払い、一歩後ずさる。「黙って海外に行って、何日も連絡してこなかったのは、綾子に会いに行ったから?」

遥人の瞳孔がぐっと引き締まる。

莉緒は彼の表情をはっきりと見て取った。どうやら彼は、自分が綾子のことを知っているとは思ってもみなかったようだ。

「どうして彼女のことを?」遥人の声は冷え冷えとしていた。

「八代奈々...

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