第186章 子供を産まなくてもいいが、産む過程は必要

年末の最後の月、珍しく忙しくない日々が続いていた。

莉緒が定時で退勤できるようになったのとは対照的に、遥人の方が忙しくなってきた。

夫人が電話をかけてきて、お正月はいつ本家に戻ってくるのかと尋ねてきた。

莉緒はあまり行きたくなかった。夫人に子作りの催促をされるのが怖かったからだ。

「まだ早い」

こういうことは、遥人が対応すればいい。

「しばらく帰ってきてないじゃない」と森夫人が言った。

「お互い忙しくて、時間がなかったんだ」

「莉緒はどうなの? あの子も忙しいの? 少しはあの子を労わってあげたらどうなの? 仕事なんて辞めさせて、家で専業主婦としてしっかり体を整えさせなさいよ。他...

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